土曜日に渋谷のパルコ劇場にて。
「幸せ最高ありがとうマジで!」を観て来ました。

作・演出:本谷有希子

出演:永作博美 近藤公園 前田亜季 吉本菜穂子 広岡由里子 梶原善


あらすじ:舞台は「エリートが書いたもんをヤクザが売る」とからかわれる、とある町の新聞販売所。
 慎太郎の留守中に、彼の愛人を名乗る得体の知れない女・明里が突然現われる。もともと慎太郎の女癖の悪さは病的とも言えたため、妻と子供たちはその話を信じ込んでしまう。が、家族は一丸となって明里の存在を無かったことにしようとする。嫉妬でおかしくなったように家に上がりこもうとする明里を、妻と息子と娘は協力して阻止。
 明里は道に放り出されるが、住み込みバイト・えいみの手引きによって、なぜか敷地内のプレハブ小屋に密かにかくまわれることに。
 こうして、誰も予想できない復習劇の幕は上がった・・・。


どこが、幸せ最高なんだろ~~(笑)
めちゃめちゃでした。はちゃめちゃでした。


明里[永作博美]が、超ハイテンション!!
で、ざくざく家庭崩壊させてく。
自分で「あたしは明るい人格障害者なのーー!!」って叫ぶし。
すごいです、病んでます。

慎太郎[梶原善]の愛人っていう話は「でっちあげ」ですし。
そして、えいみ[吉本菜穂子]に「なんでこんなことするんですか~?」って聞かれると「意味はないのよー」と。

最後まで、結局行動に意味がないんだ。
“やりたいからやる”だけ。

途中、妻[広岡由里子]が「あなた病気でしょ?じゃあ病院行きましょ。そしたら病名つけてもらえるから」って迫る場面があるんだけど。

見事に拒否。思いっきり拒否。
だって病気じゃないから。ただ“やりたいからやる”だけだから。


でもね、元々この家庭は崩壊してたのよ~~。
そして一人一人の心の傷を的確に明里がえぐっていきます。
それを彼女は楽しんでおります。
彼女いわく「無差別テロ」らしいです(苦笑)


そんな中、最後に夕刊が店に届けられて。
ぐちゃぐちゃドタバタ話合い(揉め合い?)してたのに。
配達があるため、家族たちは一気に日常へ。

店の外に一人取り残される明里・・・。

そこで一言。


「ファーーーーーーーーーック」


幕。



スゴイ・・・。
こんなのが書けるなんて、本当にイタイな本谷有希子・29歳。
同年代の天才。
もう独特すぎるよ、この世界観。素敵。


話の展開やテンポが、かなり面白い。笑えた~~。
で、見終わってちょっと考えさせられる。

なにが言いたいこと??って観劇すると舞台に意味を求めるけど。
それを否定されてる気がした(笑)

皆、結局正常なようで多かれ少なかれ異常なんだよね、きっと。


とにかく永作ちゃんのハイテンション演技。一見の価値あり。
やっぱ演技力あるなぁ。

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